読書っていいな!(ブックカバーチャレンジ3日目『Moshino’s Works for Girl Studio』)

2020.05.09(6:40) カテゴリ:Essay

『多様性のレッスン』『自分がきらいなあなたへ』の著者で、ピアカウンセリングでもお世話になった安積遊歩さんからのバトンを受けたブックカバーチャレンジも今日で3日目。

3日目は『Moshino’s Works for Girl Studio』です。

イラストレーターの登竜門的なコンペに「ザ・チョイス」というのがあります。私が24才の時にこのコンペで入選と特別賞をいただいたのですが、その審査員がこの作品集のイラストレーター若野桂さんです。

精神病院に入院してしまいすっかり自信を失った私は、絵を描くことはおろか画集を開くことも恐ろしくなってしまっていたのですが、友人の「もう一度、絵を描いてみたら」の一言からポツリポツリと再び絵を描くようになりました。誰に見せる訳でもなく、ましてや評価して欲しかった訳でもなく、ただ自分のためだけに描いた作品をなんの気なしに応募したところ若野さんに選んでいただきました。

当時、山梨県内に展開するスーパーの青果部でアルバイトをしていた私が、仕事が終わって夜遅くに帰宅して部屋で一息入れていると「トゥルル トゥルル トゥルル・・・」と電話が鳴りました。「こんな遅くに誰だろう?」と思いながら受話器を取ると「イラストレーション編集部の者です。おめでとうございます。あなたの作品が入選しました」と、私の作品が入選したことの報告でした。

若野さんが審査員のザ・チョイスに応募していたことをすっかり忘れていた私は、事情を理解するのにしばらく時間がかかりましたが、次第に驚きと喜びがこみ上げてきました。そして「生きていれば良いことも起こるんだなぁ」ということをしみじみ実感した出来事でもあります。

若野さんに作品を選んでいただいたことは、今でも絵を描き続ける励みになっていますが、イラストレーターとして大した活躍をしている訳でもなく、当時、大変な活躍をなさっていた若野さんには遠く及びません。

海外の大きな仕事を数多く手掛けた若野さんの新しい時代を切り拓いた斬新な作品は、今観ても新鮮で強烈なインパクトがあります。

(ルール説明)
読書文化の普及に貢献するためのチャレンジです。
好きな本を1日1冊、7日間投稿する。
本の説明は無しで、表紙だけの画像をアップする。
毎回1人、友達を招待し参加を要請します。ただし、スルーもOKで次の方を指名するかどうかも気分次第でOKということです。