人生の意味

2021.02.05(23:00) カテゴリ:Essay

「人生って、一体何だろう?」

と、「死」に向き合う場面に遭遇すると、時々考え込んでしまう私。

この哲学的な問いに対して答えが出るほどの頭脳を持ち合わせていない私は、いつもただ考え込んでしまうだけで、納得のいく答えに至らずにいます。

ある日、以前からとてもお世話になっている方からお手紙をいただきました。その内容は、老い行くパートナーに献身的に介護を捧げた月日を綴ったもので、パートナーを深く愛するその姿に強く胸を打たれました。

あつい想いが込み上げて手紙を読み終わると、ふと、時々考え込んでは答えが出ずにいた「人生の意味」についての答えが、ぼんやりと見えたような気がして来ました。

「人生の意味」を考えると「ただ生まれてきて、ただ死んでいく」と言った虚無的な虚しさを感じてしまうこともありますが、自分が理想とする姿の「自己実現」というような「目標に向かった生き方」が「人生の意味」ではないことも、いただいたお手紙から感じました。

「人生の意味」とは、多分、「その日、その瞬間を、お互いに労わり合い、愛し合うことを積み重ねること」ではないかな、と思います。

「老い行くこと」や「死に行くこと」は、決して滑稽でもないし惨めなものでもなく、その姿はこれからもこの世界で生きる我々に多くのことを示し、遺してくれます。そして「老い行く人」や「死に行く人」は、確実に「未来の私」の姿であることを理解させてくれます。

人生も半ばに差し掛かると、今までお世話になった人たちの「老い」や「死」と向き合う場面が増えてきます。とても寂しくも感じますが、同時に元気と励ましをいただくものでもあると、最近実感しています。

この与えられた「人生」を、より豊かに生きる実践を、「老い行く人」や「死に行く人」の姿から学ばせていただきますし、生命は繋がり、巡って行くことも感じています。