明るさを作り出す力

2021.08.29(21:00) カテゴリ:Essay

妻や娘に、「変わっている」と、よく大笑いされます。

自分としては普通だし、変わっているとは思っていませんが、確かにおかしなところもいっぱいあって、妻や娘の反応も頷けます。

私は小さい頃から周囲と同じように振る舞えず、はみ出してしまうことが多かったように思っていて、集団や組織が非常に苦手で悔恨や恐怖を感じています。

私が描く絵に対しても、かなりの初期から「独特」と評価されることが多く、つい最近でも私の絵を初めてみた方から「三井さんは変わった絵を描くんですね」と言われました。

独特とかユニークという言葉は、表現の世界においては褒め言葉だと思ってますし、他に類がないということだけでアドバンテージがあることと思っていますが、日常生活においては、やや含みをもつ言葉で、良くも悪くも小さい頃からこの言葉を頻繁に受けてきました。

一体どこからこの「独特」が生まれたのだろうか? と振り返ってみると、生まれ育った実家の環境にあると思い至りました。

テッシュペーパーの代わりにトイレットペーパーを使っていた実家では、至るところにトイレットペーパーが転がっていたし、なぜかトイレの芳香剤が居間や座敷などに置いてありました。ひとつの部屋の中に掛け時計や置き時計が5個も6個もあって、針が動く音が重なってなんだか不穏な気持ちにもなったことを思い出します。

でも、これはあくまで私が小さかった時の話で、中学生になる頃にはトイレットペーパーもトイレの芳香剤も無くなっていましたし、両親はいたって真面目で懸命に働いて私を育ててくれました。

そのご家庭毎で変わった慣習やルールはあることでしょうし、我が実家がそんなに変わっていたかと言えば、そうでもないと思っています。

ただ、今の私の根幹を形成したのは紛れもなく生まれ育った環境でしょうし、妻と娘が大笑いする私の変わったエッセンスは、表現をする上でプラスになっている思います。

そしてなにより、家庭の中を笑いで包む「明るさを作り出す力」を育んでくれた両親にはとても感謝しています。