LOUD VOICE(2002)
若野桂さんに「hope」を選んでいただいた私は、より広い世界へ出て武者修行をするために上京しようかと思い始めました。
当時、山梨県内に展開するスーパーの青果部でアルバイトとして働いていた私。職場の方々も親切な人たちばかりで辞めるかどうかおおいに悩みました。
夜、山梨県立美術館の庭に忍び込み、芝生に横になって夜空を眺めながら「自分はこれからどのような選択をしていけば良いのだろう」と、考えたことを今でもよく覚えています。
考え抜いた結果、アルバイトを辞めて上京することに決めました。
東京・国分寺市の築40年以上経過した風呂なしオンボロアパートに引っ越した私は、清掃のアルバイトを始め、それ以外の時間はひたすら絵を描く毎日をスタートしました。
この絵は東京で生活し始めた時にちょうど携帯電話が普及し始め、電車内での携帯電話のマナーが問題になっていた時に描いた作品です。
また、この絵は後に応募した『イラストレーション』(玄光社)の誌上コンペ「ザ・チョイス」で、イラストレーターの阿部真理子さんに選んでいただいた入選作でもあります。
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『LOUD VOICE』(2002)
The work which I drew when cell-phones began to spread, and the manner of the cell-phone in the train became the problem.