懐かしい記憶の場所(2002)

上京して清掃のアルバイトをしながら絵を描く毎日を過ごしていた私。

毎月ギリギリの生活で、東京で生活しているものの、銀座や上野に出かけるには電車賃が高くついてしまって、美術館や画廊を回って学びを得ることもあまりできずにいました。

そんな中でも取材記録用のカメラを持って、絵の参考になりそうな場所を撮って資料として保管していました。その撮りためた資料用のファイルの中に、上野あたりで撮った古びた駄菓子屋の写真と、近所のコンビニを撮った写真が収められているのをみて、私の頭の中で繋がりイメージが浮かび上がってきました。

私が小さかった頃は、近所に駄菓子屋が何軒もあり、そこは「家庭」と「学校」以外の学びの場でもありました。時代は移り変わって、今や駄菓子屋の代わりにコンビニがありますが、そこは子どもたちにとって学びの場になっているのだろうか・・。

駄菓子屋とコンビニ。時代の移り変わりを描きました。

この絵は後に応募した『イラストレーション』(玄光社)の誌上コンペ「ザ・チョイス」で、イラストレーターの阿部真理子さんに選んでいただいた入選作となりました。

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『Place of the good old memory』(2002)

I drew the change of the place of the learning except home and school.