腹の虫爆走族(2020)

経済格差の広がりから、貧困家庭が増加しています。

シングルマザーの家庭では特に顕著で、貧困家庭の子どもにとって唯一の食事が給食であると聞きます。また、日本の貧困は見えにくいとされていて、必要な助けが届かないケースも多いようです。

この絵は、空腹を耐える子どもを描いています。大きな腹の虫が鳴り響く様子を、爆音を巻き散らしながら暴走する暴(爆)走族に喩えています。

「GIVE ME 愛」「飯 KUWASERO」の旗を掲げながら爆走する彼らの目には涙が流れています。子どものつらい心の内を描いたつもりです。

貧困は個人の問題ではなく、社会の問題と思います。決して個人の努力が足りないから貧困に陥る訳ではないし、そのように内面化される社会もおかしいと思います。雇用を確保し、経済格差を是正することと、子どもの健康と教育を受ける権利を守ることがなにより重要と考えます。

子どもたちが美味しいご飯をお腹いっぱい食べて、ニコニコ笑顔で楽しい毎日を過ごせる社会を望みます。