K市の風景94th

K市の風景の94番目の作品です。

緑色を基調にした絵にしたいという想いはあったのですが、筆の進むがままに描いて行ったらこのような絵に仕上がりました。

K市の風景は「自然の中の母と子」というテーマは決まっていますが、はじめから具体的なイメージを決めて描く訳ではありません。

真っ白いキャンバスを前に、浮かび上がってくるイメージを描き留める感覚で描くのですが、それは多分、表層意識ではすでに感知できない、過去の「名のない記憶」の集積が、筆先を通じて現れてくるのではないか、と思っています。

絵を描くことはキャンバスの中を旅するようなものです。どのような道筋を経て目的地に辿り着くのか、描いている本人にもわかりません。

私が辿り着いた目的地をご覧になり、ちょっとでも楽しんでいただけましたら幸いです。