デッサン(「アマゾン」その3)

2021.11.28(23:49) カテゴリ:Essay

仕事の合間をぬって、旭川市内の絵画教室でデッサンをしています。

子どもたち対象のおえかき教室をお願いされてスタートすることになり、絵の指導をするに当たって私自身も手を動かす基礎的なトレーニングをする必要を感じて取り組み始めました。

25年ぶりくらいに描く石膏像のアマゾン。

芸大受験のために高校時代に描いたことがありますが、その時は全然描くことが出来なかったアマゾン。石膏像を描くには、結構な枚数を描かなければなりませんし、ある程度描けるまでには時間を要します。

私自身は浪人中に精神的に参ってしまい入院。健康面や経済的な面からも受験を断念せざるを得ず、大きな挫折から「やり残した感」を引きづって生きて来ました。

段々と元気を取り戻して来てからはアルバイトを始めて、コツコツと自分の絵を描くようになり、コンペで受賞したりイラストレーションの仕事をいただいたりして今に至る訳で、受験で大きな挫折を経験したものの絵は描き続けて来ていたので、今改めて石膏デッサンをしてみると意外に手が動くことを実感しています。

現時点で約14時間の作業です。今回のデッサンは進め方のバランスが悪かったのでチグハグな感じとなってますし、描いている最中に光が大きく変化したせいもあって、陰影のバランスも散漫な感じになってしまっている、と思っています。次回以降、今一度大きく捉え直したいと思っています。

受験時代は感覚的に描いていましたが、今は制作過程における鉛筆の選び方や鉛筆の使い方や描き方を落ち着いて意識的に選択出来ていて、高校生の時よりは少しは進歩したのではないか、と思っています。

とはいえ、難関芸大・美大の現役受験生には及びませんし、あくまで自分自身のための基礎的なトレーニングとして描いているので、デッサンを描くことによって心に余裕を持って子どもたちに向き合うことが出来たら、と思っています。