『少女のための性の話』の装画について

2018.07.12(0:00) カテゴリ:Publishing

ミツイパブリッシングの新刊で、好評発売中の『少女のための性の話』の装画を担当しました。(ブックデザインはHEMPの藤田知子さん)

この絵はパソコンで描いています。

手描きでの制作に30歳を前にして行き詰まり、悶々としている時に、山梨県の秘境・昇仙峡で出会った謎の元修道女との出会いから、一旦手描きから離れ、他の画材や描き方に挑戦してみようと決意し、刺繍やパソコンでの制作に着手しました。

パソコンに触り始めたのもこの頃で、イラレもフォトショも殆ど扱えず、メカ音痴の私はMacの起動音を聞くとお腹が痛くなる始末で、始めは億劫で仕方がありませんでした。

ただ、「イラストレーターはイラストを描く人」ではなく「イラストが描けるデザイナー」と思っていたので、イラレやフォトショは今の時代デザイン作業に必須で、避けては通れないと思い、お腹を痛めながら少しずつパソコンに触っていました。

東京時代、安西水丸さんの画塾に通っていた時も、よく「デザインが分からないと佳いイラストレーションは描けない」と言われていたのもあって、自分自身がイラストを描き、それに文字などをレイアウトして、ポスターやフライヤーに仕上げるまでやることが、結果として佳いイラストレーションを描くことに繋がると思っていました。

それを少しずつ積み重ねて10年。今では主に山梨や北海道の方から、ポスターやフライヤーのご依頼をいただくことが増えてきました。

この女性のイラストのシリーズが始まったのは、山梨県にある大正琴山田教室の皆様から演奏会のポスターを制作して欲しい、とご依頼を受けたのが始まりです。

初期に制作したポスターをみると、「こんな私に、よくご依頼くださったなぁ・・(汗)」と恥ずかしくなるばかりですが、大正琴山田教室の皆様は今日まで毎年ポスターをご依頼くださいます。

下手な私でしたが、毎年制作の機会をいただくことで、少しずつイラストも変化してきます。ようやく形になってきたこの女性シリーズのイラストも、大正琴山田教室の皆様に育まれたからだと思っています。

この女性シリーズでは、女性の「美しさ」「優しさ」「華やかさ」に加え、「跳躍」や「浮遊」というイメージを絡めて表現したいと思っています。

この装画については、ブックデザイナーの藤田さんからのディレクションを受けて描きました。この装画が、この本を手にとるキッカケに少しでもなったらいいな、と思います。

またこの本に詳しい内容は、ミツイパブリッシングHPでご覧いただけます。コチラでも購入ができます。

ミツイパブリッシングHP→ http://mitsui-publishing.com/