祈る姿

2021.02.01(5:00) カテゴリ:Essay

以前東京に住んでいた時、近所のカトリック教会に出かけて、頻繁に聖堂でお祈りをしていました。

日中はあまり人がいない聖堂で祈っていると、時折、一人の男性が背中を丸めて祈っている姿を拝見しました。将棋棋士の加藤一二三さんです。

私は小学生の頃から将棋が好きで、放課後に若い先生方と将棋を指していました。日曜日に放送されている「NHK杯テレビ将棋トーナメント」もみていたのですが、この番組で一番印象に残っている棋士が加藤一二三さんでした。

藤井聡太さんの登場まで史上最年少でプロ棋士になった記録をおもちであった天才であることもさることながら、「一・二・三」というお名前のインパクトが強くて、小学生だった私の脳裏に加藤一二三さんの存在が強く刻まれたのでした。

今や各メディアで目にする加藤一二三さんですが、私にとっては聖堂で静かに力強くお祈りする姿がとても印象深く、その祈る姿が鮮明に記憶に残っています。