自由と不自由

2022.12.06(11:00) カテゴリ:Essay

「人間を生きるって、不自由だなぁ」

と、つくづく感じています。

でも、私は男性ですし、四肢に障がいもなく、健康体なので、女性や障がい者や持病をお持ちの方に比べては、そもそもが自由を謳歌できる立場にあると思っていますが、それでもやっぱり不自由さを感じて生きています。

女性や障がい者や持病をお持ちの方だからといって、「教育に与れない」とか、「大学に進学できない」とか、「就職できない」とか、「昇進できない」とか、「結婚できない」ということはあってはならないと思うし、女性や障がい者や持病をお持ちの方だからといって、自分の人生を選択して自分の人生を作り上げていく「自由」は保障されないとならないと思っています。

一方で、「あらゆることから自由になれるのか」とか、「全てから自由になることが果たして良いことなのだろうか」という想いも私の中で生まれてきます。

「自由」を望む一方で、「自由」を恐れて「不自由」さを自ら選択するのも人間ですし、せっかく得た「自由」であっても、理性的に扱うことができないことが多いのも人間です。

それに、人間という生き物を生きる私たちは、人間という生き物の限界を超えて生きることは不可能でしょうし、人間の限界、つまり人間の「不自由」さを引き受けて生きていかねばならないのかもしれません。

人間が生まれながらに抱えている「不自由」さを自覚しつつ、みんながよりよく自分の人生を選択して生きる「自由」さが保障される社会であったらいいな、と思っています。