読書っていいな!(『氷点<上・下>』三浦綾子)

2018.05.19(6:08) カテゴリ:Essay

せっかく旭川に住んでいるのだから、生涯旭川で執筆活動をなさった三浦綾子さんの作品を読もう!と手にとったのがこの『氷点<上・下>』です。

今回二度目の読了ですが、何度読んでも新鮮で、グイグイと作品の世界に引き込まれてしまいます。

「原罪(げんざい)」をテーマにしたこの作品。

辻口病院長夫人・夏枝が青年医師・村井と逢い引きをしている間に、3歳の娘・ルリ子が殺害されるところからこの物語は始まります。

旭川市民なら誰もが知っている場所やお店が描かれていて、現実と小説の世界がシンクロして、特に旭川の読者にリアルに迫ってくるのがとても面白いです。旭川市民にとっては二重三重にも楽しめる、この『氷点<上・下>』ではないでしょうか。

三浦綾子さんがこの世を去ってからだいぶ経ちますが、多くの旭川市民に、特に若い世代の人たちに読んでいただきたい一冊です。