読書っていいな!(ブックカバーチャレンジ5日目『デザインの基礎』)

2020.05.11(6:52) カテゴリ:Essay

『多様性のレッスン』『自分がきらいなあなたへ』の著者で、ピアカウンセリングでもお世話になった安積遊歩さんからのバトンを受けたブックカバーチャレンジも今日で5日目。

5日目は『デザインの基礎』です。

7年前、まだとても小さかった娘を連れて偶然立ち寄った旭川美術館でたまたまやっていた展覧会が、この本の共著者である山口正城さんでした。

恥ずかしながら全く存じ上げていなかった山口さんの展覧会を観て驚嘆してしまった私。絵画・グラフィックデザイン・プロダクトデザインなど、幅広い表現領域を横断してのクオリティの高い素晴らしい作品の数々に心動かされ「この人、一体何者?」と強い興味を惹かれたのでした。

山口正城さんは1903年に旭川で生まれ、アート・デザイン・美術教育などの領域で大きな功績を残された方です。私は亀倉雄策さんや早川良雄さんをはじめとする戦後のグラフィックデザインしか知らなかったのですが、山口さんはその前の世代にあたる方です。

戦後の復興、高度経済成長やバブル経済の波に乗って、日本のグラフィック界にはキラ星のごとく才能あふれる素晴らしいクリエーターたちが誕生しました。今やご高齢になられたり亡くなられたグラフィック界の大先輩たちにも当然お師匠さんはいるわけで、山口正城さんとの出会いはそのことに気付かせてくださいました。

「デザインの本質」というバトンは、ずっと昔から次世代からさらに次世代へと受け継がれ、私が仰ぎみるグラフィック界の巨人たちも先人から学び、受け取ったそのバトンを次世代に手渡してきたのです。

私は美術大学やデザイン事務所勤務の経験がなく、デザインを学ぶ機会が全くありませんでした。もともとデザイン感覚に乏しく、知り合いに頼まれた仕事においても明後日の方向のデザインと言えないようなデザインをよくやってしまいます。

そんなデザインの知識や経験のない私が、偶然出会った山口正城さんのお陰でこの本の存在を知り「デザインの基礎」を学べることは非常に幸運なことと思っています。

この本はタイトル通り「デザインの基礎」を伝える教科書です。デザインの構成要素や注意すべき点など科学的な視点からも書かれている良書です。初版は今から60年前に刊行された本ですが、これからデザインを勉強したいと思っている方にお勧めします。

(ルール説明)
読書文化の普及に貢献するためのチャレンジです。
好きな本を1日1冊、7日間投稿する。
本の説明は無しで、表紙だけの画像をアップする。
毎回1人、友達を招待し参加を要請します。ただし、スルーもOKで次の方を指名するかどうかも気分次第でOKということです。