てっちゃんの畑で農作業(じゃがいも)

2020.06.25(4:28) カテゴリ:Essay

無農薬栽培の農家てっちゃんの畑で農作物を作っています。

東日本大震災を経験して、普段の日常が突然日常でなくなることを学びました。大きな災害が起これば物流は止まり、スーパーなどの店頭では品薄になり、食料が買えなくなることを経験してから、「せめて自分たちで作れる食料は作るようにしよう!」と妻と決めて、知人の無農薬栽培の農家てっちゃんの畑で、農作物を作り始めました。

長ネギに続いて作付けしたのはじゃがいもです。

カレーやシチュー、煮物にポテトサラダにフライドポテトなど、いろいろな料理に使えるじゃがいもは保存も効くし本当に重宝します。そして何より美味しく、家族みんなが大好きです。

てっちゃんの畑では3種類のじゃがいもを作ります。一口にじゃがいもと言っても、今はたくさんの種類があって、それぞれに特徴があり、その違いを楽しむことができます。

まず、作付けする場所の草をとって土を起こします。それから平たく土を寄せて、そこに等間隔で種芋を植えます。それから有機肥料をまいて、土を被して、最後にマルチ(黒いビニール)をかけて完了です。

こう書くと簡単なようですが、実際の作業には結構時間がかかります。てっちゃんとお話ししながら汗をカキカキ作業を進めます

几帳面なてっちゃんは、畑の作付けのデザインをきっちりします。初めは殺風景な畑も、いろいろな野菜が作付けされていくと、だんだんと賑わいをみせてきます。加えて、農家さんの生命に対する優しさも感じます。種芋一つの扱いも非常に丁寧ですし、種芋の身になって負担のかからない位置で植えていくように指導してくれます。

ガサツな私は種芋一つに対して雑な扱いしかできなかったのですが、種芋一つにしても「大切な生命」ですし、この一つの種芋が多くの実を結び、我々に豊かな恵みを与えてくれることを考えると、てっちゃんの向き合い方は至極真っ当と感じました。

また、地球規模で考えてみると、てっちゃんのような小農家のおかげで地球環境が保たれていると思いますし、小農家の多くは労を惜しまず丁寧に生命に向き合う方々と思っています。

農薬や遺伝子組換えや種苗法の問題など、日本の農業を取り巻く環境は難しい面もありますし、私自身不勉強でよくわからないのですが、人間は自然の恵みによって生かされていることを忘れてはならないと思っています。人間が浅はかな悪知恵を働かせた結果、環境を破壊し、人間が生きていけなくなる恐れがあると感じています。

できるだけ自分たちが食べる食料を作ろう、と始めた農作業ですがいろいろと考えさせられます。

植えたじゃがいもが、秋にどれだけの実を結んでくれるのか、今から非常に楽しみです。