すべりどめ

2020.12.23(18:00) カテゴリ:Essay

リビングの一角に、うず高く積まれたおもちゃやぬいぐるみの山があります。

全て娘のモノなのですが、いよいよどうにかしてもらわないとならないレベルになり、片付けてもらうことにしました。

片付けが苦手な娘ですが、意を決したようで鼻息荒く気合を入れて片付けを開始。

しばらくすると、あれだけの山が整理整頓されて、なんと1/4程度になっていて驚きました。スッキリ片付いた様子に娘も自慢げです。

夕食時に片付けの話になると、突如、片付けの最中に出てきたおもちゃの部品である黒いゴム製のすべりどめを取り出し、

「これをまるや(←私のこと)の口につけると・・・口がすべらない!」

の一言。

まるで噺家のような話っぷりに、思わず膝を叩いた私。

「舌禍」という絵を描いた私は、口がすべって災いに転じたことが何度あったことか・・。数々の苦い経験から人に会うのがすっかり苦手になった私ですが、娘の言う通り、このゴム製のすべりどめを常時口に付けたら、恐れず堂々と人に会うことができるようになるのでは? と思う私です。