美術っていいな!(旭川美術館「ディック・ブルーナ展」)
2022.06.25(17:00) カテゴリ:Essay
6/26まで旭川美術館で開催された、ディック・ブルーナの「美術館に行こう!」展を観てきました。
誰しもが一度は見たことがある「ミッフィー」の生みの親であるディック・ブルーナ。
私もテレビや絵本を通じて「ミッフィー」は知っていましたが、ディック・ブルーナのことはあまり知りませんでした。
父親が出版社を経営していて、その専属デザイナーとして数多くのブックデザインをしていたことや、レジェやマチスなどの偉大な芸術家たちの影響を受けていたことなど、知らないことばかりでした。
極めてシンプルなディック・ブルーナの「ミッフィー」ですが、あそこまで絞り込んだ表現に至るまでには、数多くの、そして幅広いデザインの仕事があってからこそと理解しました。
ブックデザイナー時代のイラストレーションやタイポグラフィなども秀逸で、ディック・ブルーナの豊かな才能を感じずにはいられません。
絵本制作に専念した頃と同時に、医療や福祉、そしてこどもたちのための制作も数多く手掛けたディック・ブルーナ。その眼差しのあたたかさに思わず「うるっ」としてしまいました。
展覧会場の最後には、ディック・ブルーナの制作工程も紹介されていて、絵を描く上でも大きなヒントをいただく非常に佳い展覧会でした。
地元にある小さな旭川美術館ですが、素敵な展覧会を開催してくれるので大好きな美術館です。